情報漏えいを未然に防ぐ!中小企業向け「IT資産棚卸」の基本と進め方

「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉を耳にする機会が増え、クラウドやITツールの導入を進める中小企業も増えてきました。
しかし、「導入しただけ」で止まってしまい、成果につながっていないケースも少なくありません。

その原因の一つが、社内の“情報資産”がどこに、どんな状態で、誰に共有されているのかが把握されていないことです。
ツールの前に「情報の整理」ができていなければ、DXはただのデジタル化で終わってしまいます。

本記事では、中小企業がまず取り組むべき**「IT資産の棚卸」**について、その対象、進め方、効果をご紹介します。


まず把握したい!IT資産棚卸の対象となる4つの領域

IT資産と聞くと「パソコンやソフトウェアのこと?」と思われるかもしれませんが、棚卸の対象はそれだけではありません。
見落とされがちな情報も含め、次の4領域を明確にすることで、情報管理が一気に整います。

① クラウド中の各種フォルダ(Googleドライブ、Dropboxなど)

  • 誰が作ったのか分からないフォルダが乱立していませんか?
  • フォルダの共有範囲や、アクセス権が部署や目的に合っているかを確認しましょう。

② クラウド中の社内外の外秘情報

  • 顧客名簿、契約書、給与情報など、取り扱いに注意が必要なデータ
  • 外部と共有されているファイルリンクは、期限やパスワードの管理が重要です

③ 各種サービスのアカウント情報

  • Google Workspace、Slack、Chatwork、Zoomなど
  • 誰が何のアカウントを持っていて、どんな権限があるのかを可視化しましょう

④ 物理的な資産(パソコン、スマホ、USBなど)

  • 資産管理台帳の有無はもちろん、貸出履歴やセキュリティ状況もチェックが必要です

棚卸作業を“管理台帳”で一元化するメリット

これらの情報を1つのシートにまとめて管理することで、社内の情報が「見える」ようになります。

管理台帳によって得られる主な効果:

  • 情報の属人管理から脱却:特定の人しか知らない状態を防止
  • 引き継ぎがスムーズに:担当者変更時にも迷わず運用が継続
  • アクセス権限の定期チェックが可能に:不必要な共有を発見し、削除できる

スプレッドシート&GASで効率よく棚卸を回す方法

Googleスプレッドシートを活用すれば、IT資産の管理は誰でも始められます。
さらに、**GAS(Google Apps Script)**を使えば、定期的な棚卸の自動化も可能になります。

シートで整理する基本フォーマット(例):

資産種別管理対象管理者最終確認日共有先(社内・社外)備考
フォルダ顧客管理フォルダ鈴木2025/6/1営業部、partner@example.com機密性高

GASの活用例:

  • Googleドライブ内のフォルダやファイル情報を自動で取得・一覧化
  • 「半年以上確認されていないファイル」や「外部共有されているファイル」を自動通知
  • 毎月/四半期に管理者へリマインドメールを送る

手間をかけずに“棚卸の習慣化”ができるのは、GASならではの強みです。


定期棚卸がもたらす3つの成果

1. 情報漏洩リスクの低減

退職者のアカウントが残っていた、外部に共有しっぱなしだった――そんな「見えない漏れ」を防ぐことができます。

2. 業務効率と信頼性の向上

必要な情報をすぐに探せる状態にしておくことで、社員の生産性もアップ。
外部からの信頼にもつながります。

3. IT統制力の強化

ITガバナンスや情報管理に対する「仕組み」ができることで、企業全体のデジタル基盤が強くなります。


DXは「整えること」から始まる――まずは1シートから動き出そう

派手なツール導入やシステム開発よりも、まず今ある情報を整えることこそが、本質的なDXの第一歩です。

スプレッドシートとGASを使えば、専門知識がなくても始められます。
「いつかやらなきゃ」をやめて、今すぐ1シートから棚卸を始めてみませんか?

迷ったらお気軽にご相談ください(30分無料)

まずはお気軽にご相談ください。
お客様の業務内容やお困りごとを丁寧にヒアリングし、最適な方法を一緒に考えます。

▶ ちょっとしたご質問・ご相談も歓迎です

「まだ依頼を決めたわけじゃないけど…」という段階からでもOKです。
サービスの詳細、進め方、料金の目安など、気になる点があればお気軽にご連絡ください。

※すぐに打ち合わせをご希望の方は、[無料相談]からのご予約も可能です。

▶ 今なら初回30分の無料相談を実施中!

中小企業の業務改善・IT導入・教育に関するご相談を、初回30分無料で承っております。
ご希望の日時は、以下のカレンダー(TimeRex)より空いている時間帯をお選びいただき、オンライン相談の予約が完了します。

対応形式:オンライン(Google Meet)
対応時間:年中 9:00〜21:00(予約制・応相談)
費用:無料(30分)

具体的な課題が決まっていなくても問題ありません。
まずはお気軽に現状をお聞かせください。