Googleフォームの回答を整理する場面でつまずくポイント|集計前に起きがちな問題とは

Googleフォームの回答を整理する場面でつまずくポイント|集計前に起きがちな問題とは

Googleフォームは、誰でも簡単にアンケートや申請フォームを作成できる便利なツールです。
しかし実務の現場では、「回答を集めるところまでは順調だったのに、整理しようとした途端に手が止まった」という声をよく聞きます。

特に、Googleフォームの集計やExcel・スプレッドシートでのアンケート集計を行おうとした際、

  • 表記がバラバラで数えられない
  • 形式が揃っておらず並び替えできない
  • 回答が増えるたびに手作業が増える
    といった問題に直面しがちです。

本記事では、「Googleフォームの回答を整理する場面」で起こりやすいつまずきポイントを整理し、

  • なぜ問題が起きるのか
  • すでに起きてしまった場合、どう考えればよいのか
  • そもそも、どうすれば防げるのか
    を順番に解説します。

Googleフォームの回答を整理する場面で起こるつまずきポイント

Googleフォームの集計で困る原因は、ツールそのものではなく、回答データの状態にあることがほとんどです。ここでは、よくある代表的なつまずきポイントを見ていきます。

自由入力による表記ゆれ

Googleフォームでは自由入力を簡単に設定できますが、これが集計時の大きな障害になります。

例えば、同じ内容の回答でも

  • 「10,000円」
  • 「10000円」
  • 「1万円」

のように表記が分かれると、Googleフォームの回答をExcelやスプレッドシートで集計する際、それぞれが別のデータとして扱われてしまいます。

その結果、件数を数える前に
「どれとどれを同じ意味として扱うか」
という整理作業が必要になり、集計の手間が一気に増えてしまいます。


数値・単位・形式が揃っていない

数値や日付の形式が揃っていないことも、Googleフォーム集計でよくあるつまずきです。

  • 日付が「2025/1/1」「1/1/2025」「2025年1月1日」と混在
  • 数値にカンマが入ったり入らなかったりする
  • 単位が「時間」「分」「h」などバラバラ

この状態では、並び替えや集計、条件指定がうまく機能しません。
Googleフォームの回答をそのまま集計しようとすると、前処理の作業が必須になってしまいます。


複数回答(チェックボックス)が1セルにまとまる

チェックボックス形式の質問では、複数選択された回答が

A, B, C

のように1つのセルにまとめて記録されます。

この形式は一見便利ですが、

  • 選択肢ごとの件数を数えたい
  • 割合を出したい
    といったGoogleアンケート集計では、そのまま使えません。

結果として、後からExcelやスプレッドシートで分解・加工する必要が生じます。


回答データを直接編集してしまう

集計しづらいからといって、Googleフォームの回答シートを直接編集してしまうのも、よくある失敗です。

  • 元データを修正してしまい、何が正しいのか分からなくなる
  • フォームとの連携が壊れ、以降の回答が反映されなくなる

Googleフォーム集計では、回答シートは原本として扱うという意識が非常に重要です。


回答が増えるほど手作業が増えてしまう

コピー&ペーストや手修正で何とか集計できたとしても、

  • 回答が増えるたびに同じ作業を繰り返す
  • 毎月・毎週の集計が負担になる

といった状態に陥りがちです。

これは「集計が大変」なのではなく、
整理されていないデータを無理に集計しようとしていることが原因です。


このような問題に直面してしまった時の回答データ整理の具体的な方針

このような問題に直面してしまった時の回答データ整理の具体的な方針

ここまでで紹介したつまずきは、すでに回答が集まってしまった後でも、整理の方針を決めることで対応可能です。
重要なのは、場当たり的に手を動かすのではなく、「どう直すか」を順番に決めることです。


元データは触らず、加工用シートを分ける

まず最初に必ず行いたいのが、元データと加工用データを分けることです。

Googleフォームの回答シートは、あくまで原本です。ここを直接編集すると、

  • どこを直したのか分からなくなる
  • フォームとの連携が壊れる
  • 後から検証できなくなる

といったリスクが高まります。

実務では、

  • 回答シート:そのまま保持(触らない)
  • 整理・加工用シート:別シートで作成

という形にするだけで、安心して作業を進められます。


自由入力による表記ゆれへの対応方法

自由入力の表記ゆれに対応する際は、いきなり置換や修正を始めるのではなく、まず実態を把握することが重要です。

GoogleスプレッドシートやExcelでは、UNIQUE関数を使うことで、実際にどのような値が入力されているかを一覧で確認できます。

ざっくりした使い方は以下の通りです。

=UNIQUE(対象の範囲)

これにより、

  • 同じ意味の回答が何種類に分かれているのか
  • 想定外の入力がどれくらい含まれているのか

を一目で把握できます。

そのうえで、「どの値をどれにまとめるか」を決め、置換や変換を行います。

ここで注意したいのが置換の範囲です。
スプレッドシートでもExcelでも、条件を意識せずに一括置換してしまうと、

  • 別の意味のデータまで書き換えてしまう
  • 後から修正理由が分からなくなる

といった問題が起きがちです。

「どの列の、どの値に対して行うのか」を明確にし、限定的に処理することが重要です。


数値・単位・形式が揃っていない場合の考え方

数値・単位・日付形式の不揃いは、回答整理の中でも最も手間がかかるポイントです。
残念ながら「これを使えば一瞬で解決」という簡単な方法はあまりありません。

そのため、無理に一発で直そうとせず、段階的に整理する考え方が現実的です。

まず意識したいのは、

  • 集計に使いたいのは数値なのか
  • 表示上の単位や文字は不要か

という点です。

例えば金額や時間の場合、

  • LEFT関数などで数値部分を取り出す
  • 不要な文字(円、時間、hなど)を除外する

といった対応が考えられます。

文字が途中に含まれる場合や、区切りが一定でない場合は、

  • REPLACE関数で特定の文字を置き換える
  • 後述するSPLIT関数で分解する

といった方法を組み合わせることも視野に入ります。

GoogleスプレッドシートでもExcelでも、**「完璧に揃える」より「集計に使える形にする」**ことをゴールにすると、作業量を抑えられます。


複数回答(チェックボックス)が1セルにまとまる場合の対応

チェックボックス形式の回答は、1セルに複数の値がまとめて入ります。
このままでは件数集計や割合算出が難しいため、分解して扱うのが基本方針です。

Googleスプレッドシートでは、SPLIT関数を使うことで、カンマ区切りの回答を分割できます。

ざっくりした使い方は以下の通りです。

=SPLIT(対象のセル, ",")

これにより、1つのセルに入っていた複数回答を、選択肢ごとに分けて扱えるようになります。

Excelの場合も考え方は同じで、区切り文字を使って分解することで、
「1つの選択肢が1行(または1列)として扱える状態」を目指します。

最終的に、集計したい単位でデータを扱える形にすることが重要です。


今だけでなく「増えても回る形」を考える

一度だけの集計であれば、手作業でも何とかなるかもしれません。
しかし、

  • 回答数が増える
  • 同じ集計を繰り返す

状況になると、整理方法そのものが負担になります。

そのため、

  • 回答が増えても同じ手順で処理できるか
  • 次回も流用できる形になっているか

という視点を持つことが重要です。

ここまでの整理ができていれば、次のステップである
集計・可視化を前提としたフォーム設計につなげやすくなります。


そもそも、つまずきを発生させないことが最も重要

POINT

ここまで見てきた問題の多くは、フォーム設計の段階で防ぐことができます。

回答整理で困らないフォームは「最終目的」から作られている

フォームを作る前に考えるべきなのは、

  • このアンケートで何を知りたいのか
  • その結果をどう判断・活用したいのか
  • どのような形で集計したいのか
  • その集計には、どのような形のデータが必要かを整理したうえでフォームを設計できているか

という最終目的から逆算した視点です。

「回答をどう入力してもらうか」ではなく、
「集計時に、どんなデータ構造になっていてほしいか」 を先に考えることで、回答整理でのつまずきを大幅に減らせます。


例示した問題点を解消するためのフォーム設計の具体例

ここでは、これまでに例示してきた「表記ゆれ」「形式の不揃い」「複数回答が集計しづらい」といった問題を発生させないための、フォーム設計の具体例を紹介します。

  • 自由入力ではなく、できるだけ選択式を使う
  • 数値・日付・単位はフォーム側で形式を固定する
  • 複数回答が本当に必要かを事前に検討する

これらの考え方を、実際の業務フォームに落とし込んだ例として、以下の記事も参考になります。

👉 Googleフォームで作る効果的な日報はこちら
参考記事:Googleフォーム日報の共通設計と項目例|運用できるテンプレートの作り方

👉 Googleフォームで作る勤怠管理フォームの注意点はこちら
参考記事:Googleフォームで勤怠管理はどこまでできる?無料運用の限界と“設計次第”の現実

具体的な業務シーンで見ることで、「なぜこの設計が必要なのか」をよりイメージしやすくなります。


「とりあえず集める」は後で必ず負担になる

フォーム設計にかける時間は一度きりですが、
回答整理や集計にかかる時間は、回答が増えるほど膨らみます

Googleフォーム集計で苦労しないためには、
「集めてから考える」ではなく
「集計を想定してから作る」ことが重要です。

ここまで整理できれば、次は改善に向けて、
集計結果やグラフを確認しながら意思決定に注力できます。
効率的に作業を進めるには、ポイントを押さえることが重要です。

👉 次の記事では、集計やグラフの活用で作業をもっと効率化する方法を解説しています。(2/3 12時に公開予定)
参考記事:Googleフォーム集計を効率化|回答を簡単に自動で分析する方法

【事例紹介】より効率的な集計のために、組織でデータ管理を見直す

CHECK!

効率的な集計というと、
「どうやってデータを集めるか?」に目が向きがちですが、
実務ではそれだけではうまくいかないことが多くあります。

ポイントになるのが、
日々増えていく勤怠・日報・売上といったデータと、
会社として共通で参照すべきマスターデータを、きちんと切り分けて管理できているかどうかです。

マスターデータは普段あまり表に出ない“裏側のデータ”ですが、
一度整理し、組織としての管理方針を決めてしまうことで、
集計や分析、部門横断のデータ活用がぐっと楽になります。

以下に、弊社で実際に取り組ませていただいた事例として、
部門横断で使うマスターデータを、スプレッドシートでどう管理したかをまとめた記事をご用意しています。

👉 会社としてのデータの管理でお悩みの方はこちら
参考記事:【事例紹介】部門横断でラクに管理!スプレッドシートを活用したデータ・マスターデータ管理

まとめ

Googleフォームの集計でつまずく原因の多くは、
集計以前の「回答を整理する場面」にあります。

すでに問題が起きてしまった場合でも、

  • 原本を守る
  • 目的から逆算する
  • 集計しやすい構造を意識する
    ことで、立て直すことは可能です。

そして最も効果的なのは、
そもそもつまずかないフォームを設計することです。

次の記事では、整理された回答データを前提に、効率的な集計方法と、業務で使える可視化の考え方を解説します。

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